大手と地域密着どっちがいいの?知っておきたい不動産会社の選び方


複数の不動産会社や不動産情報サイトを見て回ったとき、物件のダブリがあるのはなぜ?

引越を検討する際、まずは不動産情報サイトにアクセスし、物件を検索する方は多いでしょう。

仮に不動産情報サイトAを見たときに「城南エステートマンション」という物件を見つけたとします。別の不動産情報サイトBを見たときにも「城南エステートマンション」が掲載されていた…。これと同じような物件のダブリに遭遇した経験は少なくないでしょう。同じように、街の不動産会社を複数店回ったときにもダブリが発生することもあります。 加えて、不動産情報サイトで特定の物件を見たとき、その詳細情報の欄に以下のような、たくさんの仲介業者が紐付いている場合があります。 --------------------- 当店ですぐにご案内できます!初期費用の分割払いにも対応しています [株式会社○○不動産] --------------------- 渋谷区の賃貸探しは弊社へお気軽にお問い合わせください! [(株)○○ハウス] --------------------- 鍵交換代19440円! 部屋探しは弊社にお任せください! [エステート○○株式会社] --------------------- このようなダブリはなぜ発生するのでしょうか。その理由に触れる前に、まずは私たちが部屋を借りるときに関わる業者について押さえておきましょう。おおまかに分けて以下のような業者が登場します。 ●大家(オーナー) 部屋やマンションなど不動産の所有者。 ●管理会社 大家に委託され、部屋やマンションの管理やメンテナンスなどを行う業者。大家自ら、管理やメンテナンスを行うこともある。 ●仲介業者 「部屋を貸したい」と思っている大家や管理業者から依頼を受け、入居者の募集や紹介を行う業者です。なかには管理業務と仲介業務のどちらも行っている業者もいます。今回は、この仲介業者を「不動産会社」と定義しています。 ●不動産情報サイト 冒頭部分でお伝えした「物件のダブリ」や「仲介業者がたくさん紐付いている状態」が起きる理由ですが、この背景には通称「レインズ」と呼ばれるデータベースの存在があります。レインズとは、宅地建物取引業法に基づき国土交通大臣が指定した指定流通機構のこと。簡単に言えば、登録している業者のみが閲覧することができる物件のデータベースのことです。つまり、先ほど一例としてご紹介した「城南エステートマンション」という物件があった場合、この物件は、レインズに登録している仲介業者であれば、お客さんへご紹介ができるということです。

何を基準に不動産会社を選べばいいのか?

レインズを使えば、どの仲介業者でも物件の情報を閲覧でき、お客さんに紹介することができます。つまり、持っている情報はどこも同じですから、何を基準に不動産会社(仲介業者)を選べばいいか迷ってしまうでしょう。そこで今回は、多くの人が利用するであろう、地元に根付く地域密着型の不動産会社と大手不動産会社を比べてみたいと思います。 まずは地域密着型の不動産会社の特徴から見ていきましょう。 こちらを選ぶメリットは、家賃の値下げ交渉がとても有利に働く場合があることです。地域密着型の多くはその街に昔からありますから、部屋を貸し出している大家と長い付き合いがあることもしばしば。その場合、大家の特徴を理解している分、家賃交渉がしやすくなる可能性があるのです。また、通常は表に出ていない掘り出し物件を紹介してくれる可能性もあります。 ちなみに、掘り出し物件を探すならば、仲介業者と管理業者を兼ねている不動産会社もおすすめ。管理している物件に空室が出た場合など、早期に紹介してもらえる可能性もあるからです。 一方でデメリットも存在します。例えば、大家との繋がりを重要視している場合には、接客時に借主側の印象が悪いと判断された場合には物件を貸してくれないことも考えられるでしょう。

大手不動産会社のメリットと見落としがちなデメリット

では、大手不動産会社の特徴を見ていきましょう。 こちらのメリットは、取り扱う物件数が多いこと。そのため、新着物件に出会える機会が増え、条件に合う物件を見つけやすくなります。支店も多く、広範囲に渡って物件を見つけやすくなります。また、Tポイントなどの共通ポイントと提携していることが多く、仲介手数料に応じたポイントがもらえることや、お得なプレゼントキャンペーンなども盛んに行っています。 仲介手数料といえば、大手不動産会社では入居にかかる初期費用をクレジットカードで支払うことができたり、分割支払いに対応している場合もあります。これもメリットの一つと言えるでしょう。というのも、引越の際にかかる初期費用は意外と高額になってしまいます。一般的に、入居が決まった際にかかる初期費用の目安は、前家賃(1か月分の賃料)、敷金、礼金、仲介手数料など家賃の4か月分が必要とされています。さらに、引越業者の費用や家具購入費用など、新生活に必要な費用も多くかかります。何かと出費がかさむタイミングですから、クレジットカード払いや分割ができることは役立つはずです。 地域密着型の不動産会社のメリットとして「家賃の交渉が有利に働く場合がある」とお伝えしましたが、大手不動産会社も積極的な家賃交渉を行ってくれることが多いです。大手不動産会社のスタッフには厳しいノルマが設定されていることもあり、契約を取るために家賃の値下げ交渉に協力してくれることがあるからです。とはいえ、裏を返せば契約を取るために少々強引な営業になってしまう可能性も否めません。すべてとは言いませんが、なかには本当は良いと思っていない物件であっても、契約が欲しいばかりに勧めることもあるかもしれません。部屋選びの際にはぜひ注意したいポイントです。 基本的にはどの仲介業者もレインズを使えば物件の情報を閲覧できます。しかし、地域密着型かチェーン店型かで特徴は異なりますから、キャンペーンや初期費用の支払い方、掘り出し物の有無などを考慮して選びましょう。

不動産会社選びで知っておくべき4つのこと

地域密着型と大手不動産会社の特徴を取り上げましたが、不動産会社を選ぶうえで、多くの人が、疑問を感じている点や見落とす点がいくつかあります。知っておくと得する情報もあるので、ここで身につけておきましょう。

チラシや看板で目にする仲介手数料の「無料」や「半額」キャンペーン。そのカラクリとは?

最近では、仲介手数料が半額で済むものや、なかには完全に無料を謳う物件も存在しています。仲介手数料は原則として、「家賃の半月分+消費税」を上限とした費用がかかります。一般的には、契約内容などから家賃の1か月分を払う人が多いですが、いずれにせよこの費用を抑えられればかなりお得です。しかし、仲介手数料は仲介業務を行った不動産会社にとっての報酬。「なぜ仲介手数料を無料や半額にできるのか」と疑問に感じる人も少なくないでしょう。実は、借主から仲介手数料を受け取らなくてもビジネスができるには以下のようなカラクリがあるのです。 理由は意外とシンプルです。仲介業者は借主から受け取る仲介手数料の他に、大家から“広告費”という名目の費用を得ているからです。大家は自分の物件へ早く入居をして欲しいと思うもの。そこで、広告費を支払うことでより早く決定してもらおうとするのです。家賃の半額~1か月分の広告費が支払われることが一般的です。この仲介手数料が安くなっている不動産会社を選べば初期費用を減らすことができますから、不動産会社選びの重要な指標になるでしょう。しかし、注意すべきポイントもあります。それが、仲介手数料を値引きする代わりに礼金を2か月分にすることや 契約期間中に退去する場合には違約金が発生するなど、敷金礼金とは異なる名目の費用が発生する可能性があるからです。仲介手数料が割安になっている物件を選ぶときには、契約内容をしっかりと確認し、「2年間の総額で支払う費用はどちらが多いのか」という視点を持ちましょう

以前は非公開物件など自社で両手仲介をすることを目的とし、自社管理物件だけを紹介するなどの不動産業者が大変多かったのですが、最近ではインターネットの普及と賃貸住宅管理業の制度もあり、管理会社は貸主側、仲介会社は借主側の不動産会社として確立してきました。

不動産賃貸業界の発展も考え、両手仲介をなくし管理会社と仲介会社、賃貸不動産業界が借主様や貸主様に沿った公正な業界になれば幸いです。

私としては、賃貸仲介の専門のエージェント制や管理に特化した管理業者の普及で貸主様と借主様それぞれに不動産会社や管理会社が寄り添う形の業界が正しい道なのではと考えます。

東京の賃貸管理は株式会社城南エステート

賃貸住宅管理業 国土交通大臣(1)第4037号

賃貸不動産経営管理士 椎原 博成

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